こんにちは!
【新のれん分けプロジェクト】の矢田です。
《飲食店は10年で9割がなくなる》
《毎年5件に1件廃業する》
《ラーメン屋は、毎年開業と同じ数の廃業がある》
皆さんもこんな話をどこかで聞いたことがあるかも知れません。
この数字は、公式なところが出している正式な数字ではないです。
でも、僕の「感覚的数字」でも、そんなにかけ離れてはいないのではないかと考えています。
ちなみに、僕が昔いた不動産業の廃業率は「4.3%」。
飲食店と比較しても圧倒的に廃業しずらい業界。
では、なんで飲食店だけ、こんなに廃業しちゃうのか?
について、分かりやすいように、不動産業と比べて、4つの観点から考えていきたいと思います。
ラーメン屋の本当のライバルは・・・
(その1)
『店と屏風は広げすぎると倒れる』
これは、事業を行う点で、基礎中の基礎。
事業は、いきなり広げすぎると、屏風のように倒れるということ。「身の丈にあった経営」こそ事業で社会的責任を果す経営につながる。
そういう意味です。
不動産業を始めようとしたら、免許さえ取れば、事務所なし(家でもOK)でもできます。最低限の、電話・PC・コピー機でも揃えれば出来てしまうんです。
それに比べて、飲食店は最低限店舗を構える必要があるので、物件取得費がかかる。
次は、その内外装の改修費用が発生する。
次は、什器備品を買う費用がかかる。
次は、食材を買う必要がある。
そして、引渡後は毎月の賃料も発生します。
など、どうしても費用が掛かるものが多すぎるんです。
なので、不動産屋と比べても初期投資はかさんでしまうので、最初からある程度の資金を投入する必要が出てくる。
そうすると、途中で上手く行かなくなったときに、その費用の負担が重くのしかかってきて、飲食店の場合、「辞めなくてはいけない」という判断になってしまうのです。
(その2)
『ライバルが多すぎ』
不動産屋のライバルは不動産屋です(あたりまえですが・・・)
でも、飲食店のライバルは同じ飲食店だけではない。ラーメン屋のライバルはラーメン屋だけではないのです。
飲食店の場合、全方位にライバルが存在します。
●同じ飲食店
●コンビニ
●スーパー
●コーヒー専門店
●デリバリー
●その他中食産業
あっという間に、ラーメン屋の隣にはライバルが出現するのです。
(その3)
『単価が安い』
不動産屋の場合、賃貸でも賃料の1ヵ月の手数料がもらえます。マンションでも店舗でも。更に、売買では、その売買価格の「3%+6万円」がもらえます。
しかも「両手」と言って、売り主からも飼い主からも貰える場合もあります。
比べて飲食店は、高級店以外は、いってもせいぜい数千円。ラーメン屋や軽食屋だと1000円も行かないです。
完全に薄利多売の商売なので、「多売」が大前提。なのに、天災やライバルの出現や体調不良で営業できない・売上が下がった、なんて日常茶飯事。
圧倒的に「単価」の低い商売なのです。
(その4)
『仕事がきつい、長時間でアルバイトが集まらない・続かない』
僕が不動産屋にいたころは、比較的大きな案件を決めれば、数日仕事をしなくても問題なかったです。
ですが、飲食店はそうはいかない。
毎日、朝から仕込み・清掃、そして営業。そして、営業でへとへとになっても、明日の仕込みや片づけと清掃もしなくてはいけない。夜遅くまで。
この働いている時間の「圧倒的な差」は大きいです。
でもまだ、オーナーはいい。だって自分の店だし、自分の夢の達成のためだから、いくらでも踏ん張れる。
キツイのは、スタッフやアルバイト。
なので、飲食店には、スタッフやアルバイトが集まりにくいし、辞めやすいんです。
これらが理由となって、
《飲食店は10年で9割がなくなる》
《毎年5件に1件廃業する》
《ラーメン屋は、毎年開業と同じ数の廃業がある》
状態に陥るのです。
でも、だったら、この状態にならないような店作り・店の体制・オペレーションにすればいい。
なので、僕が言っている
『安いお金で小さくはじめる』
『ライバルの少ない地方の郊外で開業する』
『ウリを作って、単価を上げる努力をする』
『できるだけ人は使わない』
が大切なんです。
これから、飲食店をはじめる人は、是非とも、この「飲食店VS不動産屋」の構図を頭に入れながら、お店つくりをして下さいね!
今日もありがとうございました。
それでは、また!
【新のれん分けプロジェクト】
矢田 裕基
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